予防:感染(伝染病、ノミダニ、フィラリア)、定期健診、不妊手術

2007.11.01更新

 不妊手術(去勢・避妊手術)は、子供を作れないようにするためだけの手術だと思われて いる方も多いと思います。しかし、手術を行う事によって「性ホルモンに起因する病気の予防」 や、「性的ストレス、衝動からの解放」などのメリットもあるのです。    
                 
 「自然のままで!」、「健康な体にメスを入れるなんて!」、などと考えられる方もいらっしゃると  思います。    
                 
 今一度考えて見てください。そもそも、私たちが動物さんたちの自由を束縛して「 飼う 」  という行為は自然な事でしょうか?まして、交配相手を勝手に選び、妊娠、出産させ、その子供たちをママの意思とは関係ない時期に引き離すという行為、又、発情期の女の子や 発情期という特別な時期のない男の子(発情中の女の子がいれば、いつでも発情体制になれる) の、本来の正常な生殖行動を 制限 する行為は、自然な事なのでしょうか?
                     
 私は、その 制限 を動物さんたちが ストレス と感じる事のないようにしてあげることが、 家族の一員として生活する動物さんたちに対する 愛情 と 責任 だと思います。(不妊手術をすると、生殖本能が衰えます。)                     
 「性ホルモンに起因する病気」には、女の子では子宮蓄膿症、子宮内膜症、卵巣嚢腫、 乳腺炎などの他、子宮・卵巣・乳腺の腫瘍、男の子では睾丸・副睾丸の炎症や腫瘍、 肛門周囲腺腫、前立腺の炎症や膿瘍や癌、会陰ヘルニアなどがあげられます。                     
 これらの病気で、内科的治療で治るものは少なく、外科的治療(手術)がメインになります。                     
 「健康な体にメスを入れるなんて!」と若く、元気な頃に手術をしない事によって、結局 年をとって、体力が衰え、病気になって、手術をしなければいけなくなる場合が多いのです。                     
 若く、健康な動物さんの手術と、年をとり、障害が出てきている動物さんの手術は、手術そのものはもちろん、その予後も全く異なりますし、異常の発見が早ければリスクを 負ってでも(前述のように)手術で完治する事もありますが、手遅れになる場合だってあります。       
              
 ただ、やはり不妊手術は病気を治す手術ではありませんので、よ~くよ~く考えられてから 決断をされるといいと思います。                     
 そしてやはり手術をしてあげようと思われた方、出来るだけ早い時期に行いましょう。                     
 最近のアメリカでは、6~16週令での早期不妊手術が主流になってきています。   
                  
 それはシェルター(動物保護施設)の動物たちを早期に手術し、里親に出すというのが 理由のひとつですが、やはり若い動物さんは回復が早く、精神的なショックも受けないというのが、主な理由です。                     
 日本では、まだそのような年齢では手術は行っていませんが、早くて4、5ヶ月、遅くとも 6ヶ月ぐらいでは行いたいものです。特に女の子は、発情が来る前に手術をする事によって 乳腺腫の予防効果がかなり高くなります。                     
 又、手術時期ですが、発情がきてしまった女の子ワンちゃんは、できれば生理の前後2ヶ月、女の子猫さんは、発情中は避けていただいた方がいいです。男の子はいつでもOKです。     
                
 最後に。 
                    
 私たちは常日頃不妊手術をする際に、「手術はこれから一生しなくていいように、健康でいてね!」という気持ちで手術を行っています。病院を開院してまだ5年なので、その願いどおり、手術はまだ不妊手術しかしていない元気な動物さんがほとんどですが、みんながみんな、そのような人生を送っていってくれればいいなと思っています。                     

投稿者: マリア動物病院

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