やっと、獣医師もドラマになる時代になりました(^-^)。日曜9時、ゴールデンタイムですよ。しかも主演が小栗旬。皆さん観ていますか?

                                                                                       

  『獣医ドリトル』。
 今までも主人公が獣医師である単発ドラマは多々ありましたが、獣医師の仕事をおもしろおかしく?追及してくれるドラマは初めてです(*^_^*)。

                                                                                                

 そしてこれまた獣医師がかっこいい(*^^)。ここで美人開業獣医師として、高島礼子なんぞが出てきてくれたら言うことない!!なんて言ってる場合ではなく、小栗旬が必ず一度は言うセリフ『獣医はビジネスだ。』を追求したいと思います。
 確かに私も、おそらく他の獣医師の方も、遊びとしてでなく仕事として獣医師をしています。また、私のようにスポンサーがついていない開業獣医師の場合は、そこには借金も存在しているし、仕入れ代だって馬鹿になりません。特定の動物さんのために仕入れた1錠原価800円以上、100錠入りのお薬が、その動物さんが来院されなくなったらただの薬局のゴミになってしまったり、もしもの時のためだけに常備している人工血液なんて、100mlそこそこで3万もしますが、期限切れで処分することなんてまれではありません。それらをひっくるめて、私たち獣医師はやはり治療に対する報酬を頂かなくてはならないのです。また、開業前の私の夢は宝くじに当たってボランティアで獣医師業をすることでしたが、動物の命をこの手一つ(スタッフ一同)で責任もって守る日々を何年も過ごしていると、報酬を頂かないで、夜中に何度も起きたり、ほとんど徹夜が何日も続いたり、休日返上で予定も全却下で治療を行ったり、場合によっては講習会を中抜けして治療を行い、再び講習会に戻ったり・・・、そこまでの事ができるのであろうかと真剣に悩むことがあります。おそらく今現在の私では、そこまで悟りは開けていません。

 

 状態の悪い動物さんを診ると、まず心の底からふつふつと『この子を治したい!』という気持ちが湧き上がってきます。
 

 その次に、『飼い主様から大事な子を任されるのだ!』という責任感がど~んと圧し掛かってきます。この2つの感情でもって自分のことなんかよりも『大事なこの子を助ける』ということが最優先順位の出来事となるのです。ということは「報酬を頂く=お金を頂くのだから責任がある」という図式であって、ドラマのドリトルのように、報酬を沢山頂くということは非常に責任があるということになり、私のような凡人はドラマを見ているだけでプレッシャーで胃が痛くなります(-“-)。 

                                                                                                 

 では『ノラ猫さん、捨て猫さんなど飼い主さんのいない動物さんたちはどうなの?適当に治療するの?』と思われてしまいますよね(-“-)。ノラさんなどを連れて来院される方のほとんどが、拾ってしまった時点でもう飼い主さんで『見つけちゃったから・・・(*_*;。』と治療費はしっかり払われます。とは言っても、やはり見ず知らずのノラさんに膨大な治療費をかける余裕(金銭面&メンタル面)のある方は少ないため、そこからは連れてきた方と私の間の信頼関係やら、その他もろもろの要素も加味し、どんな治療を行うか決めていきます。
    私だって動物が好きでやってるこの仕事☆(*^_^*)、ドリトル先生みたいに『治療費は100万だ!』何て言わず、助けて下さった方の思いと、これから先のその子の人生が良きものになるようにとの思いを込めて、その子にとっての最適の治療を行います(*^^)v。でも・・・たま~に、『私は見つけて連れてきただけなのよ~。だってほっておくと可哀想じゃない(+_+)。』と、微多一文治療費を払おうとされない方もいます。そんな場合は、とっとと帰りやがれ~と塩を撒きます・・・・とは出来ないため、『あなたは偽善者ですよ~』的なことをオブラートに包んで言うのですが、そのような方には全く響かない(-“-)!!。結局、動物さんには罪はないため責任感のない治療が始まるのですが、一つだけはっきりさせておきたいことは、治療費を払わないつもりで動物病院に動物を連れていくということは、どんな状況だろうと良い事でなく、無銭飲食と同じことです。夜寝る前に、『私は今日良い事をしたわ~。』などといい気分で寝ることは決してできないということです。逆に『私は今日、無銭飲食をしてしまったわ。』ぐらいの懺悔の気分で眠りについていただきたいです。

                                                                                                   

 また話はそれますが、先ほど『この子を治したい!』という気持ちの後に『大事な子を任される』責任が圧し掛かかるというお話をしましたが、たまに私の気持ちだけが一方通行になる場合もあります。
 

 飼い主様が治療を希望しない場合と、私には治療を任せてくれない場合の2パターンがあるのですが、前者の場合が歯がゆくて、治療しなければ必ず亡くなってしまうことが分かっている場合は、いっその事所有権放棄(その子を手放して私に譲る)をしてくれないかしらと心から願うこともあります。そうなると責任感のない治療が始まりますが、治るという可能性は残ります。後者の場合は、恋愛と同じで仕方がないですよね(-.-)。
 

 ある病院の基本方針は「当院に来られた患者さんは、必ず当院で診断を下し治療をする」らしいのですが、うちは全くその考えに共感できず、もしうちで確定診断が難しい病気であれば、その分野が得意な先生に協力をお願いしますし、治療に関しても同様にします。また、重篤な状態であればあるほど自分の時間を無にして治療に専念するわけですので、飼い主様と信頼関係の築けていない場合(簡単に言うと、『あなたたちには治せないでしょと』思われている方ということです。)はどうぞ信頼している病院へ転院して下さい、という方針でやっています。逆に、信頼して来院して下さる場合はスタッフ一同で『何が何でも治そう!』と感情移入して治療を行います。この感情移入が厄介で、元気になってくれれば飼い主さんと嬉しさを共有でき本当に嬉しいのですが、最悪の事態になってしまった場合も気持ちを共有してしまうので、うちのスタッフは日常生活で普通の方々よりも、嬉しさも悲しさも多く味わってしまっています。そんな所がうちの病院がいまいち大きくなれない所以なのでしょうけれど、アットホームな感じが私たちらしいかなと満足していますし、変えようとも思っていません。

   『獣医はビジネスだ。』からかなり話はそれてしまいましたが、獣医ドリトル、これからどういう話が出てくるか楽しみです。日曜日はちびまるこちゃんに始まり、サザエさん、そして食事の支度、食事、片づけをして、獣医ドリトル、お風呂入ってPSかな(*^_^*)。皆さんも幸せな日曜日を過ごしましょうね

マリア動物病院