その少しあと、チャコのちいさな心臓は、
私の腕の中で、動かなくなりました。
9月11日、正午を少しすぎた頃でした。

朝の6時から死んでしまうまでの6時間、
私はずっと、チャコを抱っこしていました。

お手洗いに行くときも、どんなときも、ずっとずっと・・・・
そんなにも長い間、生き物を抱っこしていた事は、
後にも先にも、あの時だけです。

その後の事は、意識がはっきりしていません。
とにかく、チャコを手放す事はできませんでした。

9月とはいえ、まだまだ暑い時期です。
すぐに身体は痛んできます。
けれど、どうしても私は、手放す事ができませんでした。

結局私は、暑い中2日間もチャコの遺体と過ごしました。

少しずつ形の変わっていくチャコをみながら、
もうこれ以上、私のわがままに、チャコをつき合わせてはいけないと、
火葬をする事に決めました。

戻ってきたチャコは、それはそれは小さくなっていました。

“もうこれで、苦しい思いはしなくてもいいね!チャコ”
小さくなってしまったチャコに、
新鮮なお水をお供えしました。

その日からの私の生活は、大変なものでした。
完全なる”ペットロス”です。

当然、仕事になんか出かけられませんし、
日常の生活ですら、まともにできませんでした。

どうやって生きていたのか分からない日々がすぎ、
何とか、仕事にも出かけられるようになりました。

と・こ・ろ・が・です・・・
ヨーキーを診ることができません。

ヨーキーが来るや否や、泣くは、わめくは、
大変な事になっていました。

メルモとの出会い

マリア動物病院